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無名トレーナーのアレコレ

このブログは仕事につかれたトレーナーがちょっと考えたり、どうでもいいことをアレコレ書くブログです。

いつまで体幹トレーニングしてるの?

私は仕事をする上で「最新のトレーニング=学術的に証明されたトレーニング」ではない。とつくづく思います。世間で流行しているトレーニングはイメージ先行が強いため、非常に怪しいものが多かったりします。

 

その中の一つが体幹トレーニングです。

体幹トレーニングについてはもう一般的にも認知されていると思いますが、一言で言えば腕や脚以外の胴体部分のトレーニングのことです。

 

一流サッカー選手も取り入れているトレーニングで話題になりました。

書籍もたくさん出ており、一時期非常に注目されたトレーニングで、現在もアスリートから一般の方まで様々なメディアで取り上げられています。

 

実際、活躍しているトレーナーの方の中でもこういった神秘的なトレーニングを推奨する方もいらっしゃいます。

 

はたしてここまで注目されるほどの効果はあるのでしょうか。学術的な側面と私自身の見解も含めて紹介したいと思います。

 

体幹トレーニングのイメージと実際

 

まず体幹トレーニングでよく言われる効果は

基礎代謝向上によるシェイプアップ

体幹の強化により、スポーツシーンで当たり負けしなくなる

・スポーツシーンや日常的な動作がスムーズになるなど…

 

書籍などによって副産物的に様々な効果が挙げられています。

  

体幹トレーニングを様々な視点で考えると…

・部位ー腹部、背中

・筋ー腹直筋、腹斜筋、腹横筋、大胸筋、広背筋、僧帽筋大臀筋、菱形筋、腸腰筋、腰方形筋、ローテーターカフなど…

・骨ー脊柱、肋骨、肩甲骨、鎖骨、胸骨、骨盤

 

これらの要素が関わってきています。神秘的に語られることの多い体幹の筋肉ですが解剖学的に見れば、特別な機能を持っている筋などありません。

 

体幹トレーニングQ&A

 

Q1.体幹トレーニングで筋は強くなるのか?

A.非常に強くなりにくい。

アイソメトリック収縮が中心の体幹トレーニングでは筋肉が発達する条件をクリアできていないため、体幹トレーニンングで筋を強くするのは非常に難しいのではないかと思います。

 

Q2.体幹トレーニングで動作は安定するのか?

A.何も安定しない。

基本的には安定させる固有の筋肉など存在しません。体幹トレーニングで重要視される腹横筋も腰椎を支える機能があるが筋厚が薄いため、強い力を発揮できないのです。

動作の安定性で言えば、不安定と思われる動作をひたすら練習した方が圧倒的に改善されるのではないでしょうか。

 

Q3.体幹トレーニングでコンタクトプレー(当たり負けしない)に強くなるのか?

A.コンタクトプレーに体幹トレーニンングは必要ない。

コンタクトプレーのある競技を経験している方はなんとなくわかると思いますが、実際コンタクトプレー時の腹部の動きは腹部全体で力むのではなく、部分的に力の抜き入れで姿勢を保とうとします。

またコンタクトプレー時に一番力発揮が見られるのは脚の筋肉です。

このことからも体の大きな選手に当たり負けしない体をつくるために体幹トレーニングを選択するのは遠回りのように思えてしまいます。

 

Q4.シェイプアップに効果的なのか?

A.シェイプアップ効果はとても低い。

基礎代謝が上がる」と説明されることが多いですが強度が低いためシェイプアップ効果なほど基礎代謝は上がりません。消費カロリーも大きいわけではないため、体幹トレーニングに時間を割くのは非常にもったいないことです。

 

 

これらのことからも、正直アスリートに体幹トレーニングは必要ありません。

 

 

時間の余っているアスリートは取り入れてもいいと思いますが、時間は有限なものです。効果の高いトレーニングを効率的に行うことをお勧めします。

 

 

体幹トレーニングが有効な人3タイプ!

 

ここまで否定的な見方ばかりでしたが、アイソメトリック収縮(筋の長さがずっと一定)で行う体幹トレーニングは強度が弱いため、運動習慣のある方やアスリートは必要ありません。

 

しかし、体幹トレーニングが効果的な人がいます。

 

それが次の3タイプの方です。

 

高齢

高齢者が運動しなければならない理由の一つのサルコペニア(筋肉が死んでいく)を安全に予防できるメリットもあります。運動器障害の予防は病気や寝たきり、死亡のリスク、認知症の予防にもなります。

体力が落ちている高齢者こそ、筋肉を鍛える必要があるのです。

 

◯腰痛が気になる方

体幹トレーニングで分泌される乳酸の血管拡張作用で痛みが軽減される方がいます。

もちろんすべての方が軽減されるわけではありませんがテクニックの一つとしては有効であると考えます。また体内でコルセットの役割を担っている腹横筋を動かすことで腰痛の予防になることが考えられます。

※その他の腹部の筋も同時に鍛える必要があります。

 

◯運動習慣のない方

運動習慣のない方、特に女性に多いのですが、腹部に力が入らない方がいます。単純にお腹に力が入らないのです。この方は腹部全体の筋がうまく使えていない可能性が高いため意識的に腹部に力を入れる練習の第一段階として体幹トレーニングを行うのもいいでしょう。

 

一概には言えませんがこの3タイプの方は体幹トレーニングを有効に使える場合が多いため、生活の中で運動習慣の1つとして取り入れていただければと思います。

 

 

なぜ積極的に指導する人が多いのか?

体幹トレーニングは一流アスリートが行っていることで有名になり、トレーナーの業界でも資格が作られたり、セミナーが行われたりなど業界的にも浸透が早かった印象があります。

体幹トレーニングは非常に分かりやすいトレーニングです。

流行するトレーニングの共通点として私は3つのポイントがあると考えています。

 

流行するトレーニングの3つの共通点

①誰でもできる。

②指導しやすい。

③地味に辛い。

 

誰でもできて、怪我の恐れがないので指導しやすい、そして見た目のわりに辛い。

悪く言えば【バカでも分かって、バカでもできる】ということです。

これが流行する要素の一部であると考えています。

一流選手や有名トレーナーが推奨しているだけで、とてもいいもののように見えてしまい、本質的な理解がされないまま定着してしまうのはトレーナーの末端として恥ずかしい限りです。

 

なぜ流行するの?

 

過大評価にも見えるトレーニングが流行するのは理由があります。

流行しているトレーニングの資格を発行することで、ビジネスを展開していくフィットネス業界とその資格を過信してしまうトレーナーがいるため流行したものは一定期間根強く残り、過疎化していく…これが流行とともに無限ループしています。

どんな人でもなれるトレーナーという業種上しかたのないことなのかもしれませんが、非常に残念な流れです。

 

 まとめ

体幹トレーニングは説明のされ方によっては神秘的に聞こえますが、特殊なトレーニングではありません。

胸を鍛えるときは腕立て伏せやベンチプレスを行うのに、体幹部だけ、じっとしているなんておかしいですよね。筋肉に例外はありません。どの筋肉も強くするには適度な負荷をかけることが必要なのです。

 

むやみに取り入れるのではなく目的に合わせて行えるといいのではないでしょうか。