【相談の回答】成長期の子供に効果的な筋トレってあるの?

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昨年、ひっそりと開設した相談窓口に、ようやく公開OKな相談が届きましたので、今回はこの相談の回答をしていきたいと思います。

 

 

今回の相談内容『子供に効果的な筋トレってあるの?』

《相談内容》

中学2年生と小学4年生になる息子2人がサッカークラブに所属しています。

中学2年生の息子が周りの子と比べて小柄で、自分で筋力トレーニングをしているようなのですが、何かいいトレーニングなどありませんか?

自宅近くにある加圧トレーニングジムに問い合わせたとことろ、年齢的にまだ早いと断られてしまいました。

もし、下の子も一緒にできるものがあれば、そちらも教えて下さい。

トレーナーのお悩み相談室

 ※要点だけ切り取って掲載しています。

このブログにご相談いただきありがとうございます。

サッカーの練習に関しては素人なので、身体作りの視点から回答させていただきます。

それにしてもかなり意識の高い選手ですね...成長の速度は個人差あるので、競技をしていると尚更、悩む部分だと思います。

子供の筋トレについては「身長が伸びなくなる」「関節を痛める」という話が定着していて、具体的な筋トレの方法や注意点は、なかなか情報として入って来にくいのかもしれません。

 

ではさっそく、中学2年生のトレーニングから考えていきましょう。

 

成長期に効果的なトレーニングはあるのか

まず、子供の筋トレについてですが、トレーニングによって筋肉が強くなるのは、基本的に、思春期を過ぎた頃からと言われています。

現在、中学2年生(13歳〜14歳)ということなので、これから身長が伸びることは十分考えられます。というか、これから伸びていくでしょう。

成長期は、成長軟骨(骨の両端の部分)が成長し、骨が伸びていく時期です。この成長軟骨は非常にやわらかく、衝撃を受けると障害を受けやすいという特徴があります。

そのため、この時期に大きな負荷をかけてトレーニングすることは、オススメできません。長く競技を続けていくためにも、強いストレスのかかる運動は避けるべきでしょう。

しかし、大人と同じように極端に大きな負荷やトレーニング量をこなすのは危険ですが「全くトレーニングをしない方がいい」というわけではありません。

大人と同じように考えてはいけないだけで、成長期でも効果的なトレーニングは行えます。

 

まず、トレーニングで注意してもらいたい2つのポイントがあります。

 

成長期にやってはいけない”NGトレーニング”

①バーベルやダンベルで強度の高いトレーニング

サッカーで重要になる脚のトレーニングの代名詞であるスクワット。この種目、優れたトレーニングではあるのですが、強い負荷を加えると腰椎の成長軟骨に影響してしまう危険性があるので、バーベルを担ぐような種目はとくに避けるべきです。

 

②ジャンプ動作を反復して行うトレーニング

ジャンプ動作を繰り返すトレーニングは、一見大きな力がかかってないように見えますが、瞬間的にはかなり大きな負荷がかかっています。

瞬間的とはいえ、高回数をこなせば、障害につながる可能性もあります。

このジャンプ動作の繰り返しが主な要因とされるのがオスグット病(膝のお皿の下に痛みが出る)です。

これも成長軟骨の障害の1つです。

普段行っているサッカーの練習でも、実は関節に大きな負荷がかかっています。そのため、筋トレでは、関節を酷使するような種目は避けてあげましょう。

 

成長期に効果的なトレーニングはこれ!

ここまで成長軟骨の障害が.....と言ってきましたが、筋肉に刺激を与えるためには、やはりトレーニングはやった方がいい。

サッカーで使う筋肉をトレーニングするなら、やはりスクワットが取り入れやすいでしょう。しかし、むやみ回数をこなすのでは、時間もかかり、効率が悪すぎます。

そこで、ゆっくりとした動作で行う「スロトレ」がオススメです。

この『スロトレ』というトレーニングでは「常に力を入れた状態」で動作を繰り返します。この力を入れ続けた状態でトレーニングすることが非常に重要なポイントです。

 

ゆっくり行うトレーニング!『スロトレ』のポイント2つ

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①ゆっくり動作を繰り返す(3秒で下ろして⇄1秒静止⇄3秒で上げる)

②関節を伸ばしきらない(スクワットであれば膝関節)

 

このトレーニングでは、筋肉に力を入れ続けることで、内圧が高まり、血管を押しつぶします。こうすることで、筋肉内の血流が制限され、低酸素状態になることで筋肉の発達につながるとされています。

 

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トレーニング動作をゆっくり行い、しっかり力み続けることが大切なので、回数にこだわる必要はありませんが、1セット8〜12回くらいを目安に行い、これを2〜3セット行えると理想的です。

負荷は、自分の体重だけで問題ありません。

トレーニングの頻度に関しては、一般的な週2〜3回程度で、回復の時間を取るために2日続けて行わない方がいいでしょう。

物理的なストレスが他のトレーニングに比べて小さいこのトレーニングも、やりすぎには注意してください。

これから身長がさかんに伸びる時期は、とくに無理なトレーニンをさせないよう見てあげて欲しいと思います。

 

この成長軟骨の成長が終わり、身長が伸びるピークを過ぎてから1年くらい経過すれば、かなり強い負荷をかけても成長軟骨への問題ないと考えられるので、それまでのトレーニングは「スロトレ」など関節への負担の少ないものを選んで行ってみてください。

 

 次に小学生4年生のトレーニングについて考えていきます。

 

小学生でも筋トレってしていいの?

まず、小学生が真面目に筋力トレーニングをやっても、成人男性のように筋肉がムキムキになることはまずありません。以前、海外でムキムキの子供がいると話題になりましたが、それらはミオスタチン(GDF-8)という筋のサイズを一定に保つタンパク質の異常からきているものだと考えられます。

だからといって、子供のトレーニングが無意味なわけではありません。

子供のトレーニングは、ケガをしにくい身体づくりにかなり有効です。

 

10歳くらいで筋肉の性質が変化する

ちょうど小学校中学年ぐらい( 10歳前後)になると、それまで筋肉に個人差は少なく、ほとんどが持久的タイプの筋肉から、次第に筋肉の性質が分かれはじめます。

人によって速筋(瞬発系)と遅筋(持久系)の割合に差が生まれ。瞬発的な運動が得意なのか、それとも持久的な運動が得意なのか、という違いもはっきりと見えてきます。

この頃になると自分の好きなスポーツも決まってくる時期です。

相談者のお子さんは、小学4年生(9〜10歳)でサッカーをしているということですが、まずは競技的な筋力トレーニングより、ケガのない身体を目指して考えていくといいと思います。

 

自分の身体の重さで筋トレしよう!

先ほど、成長期の筋トレの中でも書きましたが、一見、大きな負荷がかかっていないように見えるサッカーで行う動作(走る、跳ぶ、止まる、着地、蹴る)も関節には瞬間的にかなり強い力がかかっています。

サッカーに限らず、その他の遊びの中でも、じつはすごく大きな筋力発揮が起こっていてます。そのため、筋力が十分に発達していないと、筋肉や骨に大きなストレスがかかりケガの原因になる危険があります。

 

そこで、自重トレーニング(自分の体重だけで行う)を使います。

中学2年生のお兄さんと同じスクワットを行っても問題ありません。

スクワットと聞くと筋トレ感が出てつらそうに思えますが、走る・跳ぶなどの動作より筋力発揮はなだらかで、瞬間的に大きな力は出しません。

そのほか腹筋や背筋、体幹部の筋肉を鍛えるのもオススメです。

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まだ筋力が弱いうちは、膝をついて腕立て伏せや斜め懸垂などのトレーニングで十分だと思います。

飽きが来ないよう1セット10回やったら、別の種目にするなど、ガチガチに回数やセット数などを決めずに、YouTubeなどでフォームを確認してあげながら、ゆっくり丁寧に行ってください。

こうした基本的なトレーニングによって、しっかりと筋肉を使える状態にしてあげることで、ケガの予防にも繋がります。

成長期同様、ジャンプ動作を繰り返すような激しい運動では、成長軟骨がつぶれて骨の成長を妨げる可能性があるため、オススメできません。

しかし、自重トレーニングで、じっくりと筋力発揮をするような動きをすることで、体が大きくなったり背が伸びる刺激になると考えられます。

そのため、筋肉の基本な能力を高めたり、成長のために必要なホルモンの分泌を促す目的で、トレーニングを行って欲しいと思います。

 

まとめ 

今回は「子供の効果的な筋トレについて」ご相談いただきましたが、こんな感じで気軽にご相談いただければと思います。ここまで細かな解説ではなく、読みやすく要点をまとめて回答しますので、お気軽にご相談ください!

プロのトレーナーが悩みに答えます!『トレーナーのお悩み相談室』 - とれはぶ.com

 

今回紹介した『スロトレ』はいくつも書籍が出ているので、気になった方はぜひ手にとってみてください。

スロトレ完全版 DVDレッスンつき

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