"A5ランク"の意味と肉の事実 ー 美味しさに隠れる脂質 ー

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最近とても思うのです。「A5ランクの肉って多すぎない?」と。

田舎者の僕は、高級で庶民には手が届かないものかと思っていましたが......どこの看板にも”A5ランク”と書いてある気がする。そして意外と安い気もする。

そこで今更ながら、”A5ランク”の意味を調べてみました。ただ、それだけではあまりに幅がないので、肉に関する事実を3つ紹介します。

 

では、2,560文字お付き合いください。

 

 

”A5ランク”は誰がどう決めてるの?

そもそも「この牛肉はA5ランク!」って誰が何を基準に決めているのか。 世の中の大人はきっと知っているんでしょうけど、調べてみました。

まず、肉の格付は公益社団法人日本食肉格付協会(JMGA)という団体が行っていて、牛肉の基準は大きく歩留等級と肉質等級の2つで決められているそう。

※これからで載せている数値や基準は、JMGAのHPから作成したものです。

 

①歩留等級

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歩留等級?聞きなれない言葉ですが......たくさん肉が取れる牛が最高評価の「A」になり、取れる肉が少ないほど等級が低く評価される、ということのようです。

 

②肉質等級

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そして、全4項目から構成される肉質等級。

脂肪交雑は霜降り具合で、その他はビジュアルで決定されている。ということですが、この4つの項目のうち一番低い評価で等級を決定しているのです。

つまり、脂肪交雑(霜降り具合)が1で、その他が5だとしても、等級は1になってしまうんです。

これら2つ(歩留等級・肉質等級)の観点から「たくさん肉が取れて、霜降り具合が激しく、見た目が綺麗な肉!」と評価されたのがA5ランクと呼ばれているのです。

 

── いや、美味しさ関係ないの?

 

そう、美味しさは関係ない。

A5ランクの肉は「美味しいお肉」ではなく「霜降り好きな人が美味しいと感じるであろう肉」ということ。美味しい肉のことではないのです。

個人差と言われればそれまでですが、A5でもたいして美味しくない肉の場合もあるのかもしれませんし、最近は赤身肉の人気も出てきているようなので、赤身肉好きの方は、A5はいまいちだったりするのかもしれません。

 

美味しい脂質の本当のカロリーと少ない食事で太るわけ

霜降り、つまり牛の脂質が評価に関わっていましたが、脂質は何kcal /gかご存知でしょうか。糖質とタンパク質が4kcalで脂質は、その2倍以上の9kcalになります。

どこかで聞いたことくらいあるかと思います。

しかし、このカロリーは乾燥した重量に対するカロリーで、水分は含まれていません。

 

では、水分を考慮してみましょう。

 

肉の脂身で20%、タンバク質の塊である赤身部分で70〜80%、糖質の多いご飯は60%ほどが水分で構成されています。

もし、これら3つの栄養素を同じ量摂取した場合、脂質のカロリーは、その他の2倍以上ではなく、4〜9倍のカロリーになります。

部位によって大きくカロリーが変化するのは、このためです。

同じ牛肉100gでもカルビ(517kcal)のカロリーは、牛ヒレ(133kcal)の3.8倍!!!

 

── ということは...カルビ100g食べるより、ヒレ300g食べたほうがお得!

 

確かにお得ではありますが「全然食べる量少ないのに太っちゃう」というのは、少量で高カロリーなものを食べている可能性が高い。または運動不足か。

 

食べ過ぎはあなたのせいではない?高脂質の4つの悪循環

実際、全く同じ摂取カロリーでも、高脂質食を食べたラットは体重は大きく変わらず、体脂肪率だけ大きく増加した。という報告もあるので、体重の変化だけでなく、見た目の変化も確認したほうがいいかもしれません。隠れている可能性があります。

そして高脂質食は「体脂肪をエネルギーとして使いにくくする」ことも分かっています。脂肪燃焼がされにくいということです。

 

脂質を好んで食べてしまうという方の中で、もしかしたら罪悪感を感じている人がいるかもしれません。ただ、ついつい脂っこいものを食べてしまうのは、あなたのせいではない!かも。

高脂質の食品は、体の内部から作用し「つい、食べ過ぎてしまう」を引き起こす。具体的には、食欲を抑える”レプチン”というホルモンを減らし、感度も低下させることで、必要以上に食べ過ぎてしまいがちになる、ということです。

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高脂肪食を日常的に食べ続ける レプチンの減少と感度低下で食べ過ぎる 体脂肪が増える 高脂肪食でついた脂肪はエネルギーとして使われにくい。

この4つの悪循環。

肥満まっしぐら!になる最強の布陣で待ち構える脂質の誘惑に要注意です。

 

「肉の脂は体に悪い!」 わけではない

体に良くない!とは言ってませんが、不本意ながら、肉についてマイナスイメージの話が多くなってしまったので、ここからはプラスな肉の話を。

最近はあまり聞かなくなりましたが、一時期オリーブオイルがすごく流行してました。オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸不飽和脂肪酸の1つ)に注目され、「体にいいのでスプーン1杯飲みましょう」というような健康法?が出ていました。

もちろん、オレイン酸が体にいいことは間違いありません。悪玉コレステロール(LDL)の低下も認められています。

しかし、美味しくない油を無理に飲まなくても、食品から摂ることもできるんです。

 

それが肉です。

 

牛肉、豚肉、鳥肉、どの肉も50%程、オレイン酸が含まれているんです。

なので、日頃から肉を食べている方は、調理油として使う程度で、わざわざオイルを飲む必要も、食材にかけまくる必要もありません。

ただ、ベジタリアンの方は例外です。調理油やバターなどの代用として積極的に摂るといいでしょう。

 

まとめ 

肉がどうだ、脂質がどうだ、と書きましたが、肉も脂質も多くのひとの人生を豊かにしてくれる要素であることは間違いありません。僕も2度だけ「これは、A5ランクの肉だ。」と認識して食べたことがありますが、バカ舌な僕も感動的に美味しかった記憶があります。

この”美味しい”という誘惑に負け続けないこと、もしくは運動し続けることが、長く・美味しく・健康的に肉や脂質を食べ続ける秘訣なのかもしれません。